「あなたは何が好き?」
「じゃあ、一緒にやってみようよ」

そんなふうに、自分やまちの人たちの“好き”を聞いてつなげていけたら、まちがもっと豊かに、もっと面白くなるかもしれません。

飯綱町で廃校となった小学校を改修した複合施設「いいづなコネクトEAST」、「いいづなコネクトWEST」の運営を中心に、飯綱町から様々なまちづくりの事業を委託されている「株式会社カンマッセいいづな(以下、カンマッセいいづな)」。「カンマッセ」とは、長野県北信の方言「かんます=かきまぜる」という意味で、地域のいろんなものをかきまぜて新しい文化をつくっていくという想いが込められています。

子供たちの学び舎として地域に愛されてきた旧三水第二小学校。校舎としての設備を生かしつつリノベーションされ、まちづくりの拠点に。

お話を伺ったのは、「カンマッセいいづな」の立ち上げから運営に関わっている、吉川剛史(よしかわつよし)さん(写真左)と佐久間崇(さくまたかし)さんです。二人は、飯綱の風土と、「カンマッセいいづな」の取り組む事業に惹かれてこのまちへ移住してきました。

今回の求人は、飯綱町の地域おこし協力隊として「カンマッセいいづな」と共に働く「コミュニティマネージャー」、「テレワーク組織・アプリテスト業務のマネージャー」の募集です。まちの課題とまちの人たちが持つ“好き”をつなげ、地域に新しい仕事を生み出す仲間を探しています。

一握りの人が輝くのではなく、一人ひとりが輝ける仕組みづくり

雄大な山脈と田園風景がひろがる、飯綱のまち。

長野県の北信地域にある飯綱町(いいづなまち)は、人口1万人ほどが暮らすまち。あたり一面にりんご園と田園が広がり、のどかな風景が楽しめます。豊かな水と、空気が育むりんごやお米などのおいしい農作物も魅力のひとつ。車で30分行けば長野駅、1時間行けば日本海というアクセスの良さもあり、近年は移住や多拠点居住の地としても人気が高まっています。その一方で、町内で暮らす若者世代の多くが外へ働きに出ており、「まちで働く選択肢が少ない」という課題があります。

「カンマッセいいづな」は、飯綱町で2019年5月にできたまちづくりの会社です。廃校となってしまった旧三水第二小学校、旧牟礼西小学校を活用することを主目的に、設立されました。廃校活用事業、ふるさと納税事務運営、飲食店運営など、幅広い事業を運営するなかで、「カンマッセいいづな」の新しい柱となっているのが「まちでの新しいはたらきを増やすこと」。ビジネスコンテストの開催や、テナントの誘致など、まちのなかで新たな働き方の選択肢をつくってきました。

「カンマッセいいづな」が運営するコミュニティの一つが、いいづなコネクトEAST2階にある「ツクリバ」です。会議ができる「LABO」、「MEETING ROOM」、コワーキングスペースの「WORKROOM」、そして、スタッフが常駐し、雑談や交流を生む「LOUNGE」があり、「ツクリバ」は、飯綱の「はたらく」をみんなでつくるコミュニティの拠点を目指して運営されています。

「ツクリバLOUNGE」では、事業相談やアイデア出しなどが行なわれている

佐久間さん「もともと、ビジネスコンテストを運営する事業が先に走っていたのですが、コンテストの期間以外でも日常的にみんなの相談に乗ったり関わったりする場所がほしいよね、ということで2022年に『ツクリバ』が生まれました。ただ、僕らはコミュニティづくりのプロではないし、創業の支援といっても壁打ちが上手な人が常駐しているわけではない。この場所はなんのためにあるのか、自分たちになにができるのか、模索しながら活動を続けてきました。」

「ツクリバ」のある「いいづなコネクトEAST」の1階には、初年度のビジネスコンテストで優勝した「林檎学校醸造所」が、校舎の一角を改装してシードルの醸造・販売を行っています。毎年行っているビジネスコンテストは町内外の注目を集めており成果も出ている一方で、ふたりはまちの人との間に距離感を感じていたと言います。

吉川さん「まちの創業支援事業の一環として始まったビジネスコンテストでしたが、人口1万人規模のまちでいきなり大規模なビジネスを生み出すのは難しい。ひと握りのすごい人たちが輝くのではなく、一人ひとりが輝けるように、飯綱町に合った『はたらく』形を考え直す必要があると感じるようになったんです。」

「いいづなコネクトEAST」の入居者募集パンフレット。入居テナントのなかには、かつてこの学校を卒業したという経営者や従業員も

組織としては、今年で設立5年目。今までは、ふるさと納税の運営や、町の所有する施設の管理・運営など役場からの委託業務を中心に事業を進めてきたといいます。しかし、委託業務が増える一方で「カンマッセいいづなは、どんなまちづくりをしていくのか」、「何を目指して進むのか」という軸がはっきりとしていない部分があったと二人は振り返ります。

「いいづなコネクト」の施設が本格的に稼働し始めてから4年目。地域の人たちと向き合い続けるなかで、ようやく何がこの地域に求められているのか、また、それに対して自分たちが何を提供できるのかが見えてきたというおふたり。改めて「まちにあるもの」や「まちの人たちが本当に求めているもの」を再編集し、自分たちだからできることを見つめ直すフェーズに入ったのです。そこで、今「カンマッセいいづな」として目指している創業支援は、「“好き”を形にする小商いのサポート」です。

その背景には、「ツクリバ」があったからこそ生まれた仕事の形がありました。

佐久間さん「『ドーナツが好きで、いつか自分でお店を持ちたい』と考えていたツクリバスタッフの九里さんと、『粉と水を混ぜて焼くのが好き』という、陶芸をしながら『いいづなコネクトEAST』のカフェで働いていた高木さんという女性ふたりが、『ツクリバ』で出会い、『一緒にお店をやってみよう!』とドーナツ屋さんが生まれたんです。『いいづなコネクトEAST』に『ツクリバ』がなければ、高木さんはただ仕事終わりに家に帰っていたかもしれません。でも、『何か面白いことはないかな?』と『ツクリバ』に立ち寄ってくれたおかげで、新しい出会いにつながりました。たまたま居合わせた二人の、『何をするのが好きなの?』という雑談が、ひとつの事業につながりました。」

「ツクリバ」がきっかけで、二人が始めた『キツツキドーナツ』は、店舗を持たないドーナツ屋さん。キッチンカーや、お店の間借りでお店を運営している

「好き」と「やってみたい」が混ざり合って生まれた「キツツキドーナツ」は、飯綱町内のマルシェやイベントに出店するほか、飯綱町を拠点に活動する店舗を持たないコーヒー屋である「消灯珈琲」とコラボするなど、活動の幅を広げています。

吉川さん「『キツツキドーナツ』のように、メインの仕事をしながら、自分の“好き”や“楽しい”をエネルギーにした“小商い”なら、飯綱町の環境にも合っている。はじめから大きなお金は生まないかもしれないですが、小さなところからでも始められる。まちのみんなに『私にもできる』と思ってもらえることが大事だと思うんです。」

「創る・学ぶ・働く」3つのコースを掲げる「しごとの学校プロジェクト」

廃校活用事業と、まちの中で働き方の選択肢を増やすというビジョンが融合した新しい取り組みが始まる

現在、飯綱町が「カンマッセいいづな」と新たに仕掛けようとしているのが、「しごとの学校プロジェクト」です。「しごとの学校プロジェクト」では、“自分の好きなこと”と“地域にいいこと”を掛け合わせ、自分を活かした新しい仕事を「創るコース」、そのために必要なさまざまなスキルを「学ぶコース」、雇用にとらわれずに柔軟に自分らしく「働くコース」、という3つのコースを掲げています。

吉川さん「『創るコース』では、スモールビジネスの開き方講座を開講します。自分の好きなことを生かして、マルシェに出店する商品を企画し、最終回では、実際に『いいづなコネクトEAST』でマルシェに出店してもらいます。自分の好きなことが地域のためになり仕事になる。結果として、個人の『楽しい』が地域にとっての豊かさにもなるような流れをつくれたらと考えています。」

「いいづなコネクトEAST」がまちづくりの一環として2021年から始めたマルシェイベントでは、初年度から、20店舗以上の出店者が参加し、まちに賑わいが生まれています。このマルシェの手応えに加え、「ツクリバ」がきっかけでうまれた「キツツキドーナツ」という小商いが、「しごとの学校プロジェクト」を立ち上げるヒントとなったのです。

マルシェイベントでの様子。初年度から、大人から子どもまで多くの人で賑わった

佐久間さん「『学ぶコース』では、DIY、デザイン、動画制作などマルシェ出店や個人事業に役立つ講座を開講します。自分たちにできることを考えていくうちに、施設のハード面である『学校』という要素に自然と寄っていったのは面白いなと思いますね。」

そして、3つ目の「働くコース」では、「いいづなコネクトEAST」に入居している凸版印刷と連携し、雇用にとらわれない柔軟な働き方ができる環境を提供します。すでに動き出しているテレワーク事業の一つが、アプリテスティング業務の受託アルバイトの募集です。

アプリテスティングとは、開発されたアプリにバグや不具合がないかチェックしていく業務。テスト項目に則り、アプリがきちんと動くかを一つひとつ確認していきます。「まちづくり」を事業の骨子とする「カンマッセいいづな」が、なぜアプリテスティングの事業を推進するのでしょうか。一見ランダムな事業立案のようにも見えますが、実はこの事業こそ、「カンマッセいいづな」が目指す「いろんなことをかきまぜる」ことからのアイデアでした。

雑談から生まれた、テレワーク事業を飯綱町に根付かせる計画

創る、学ぶ、働く。3つのコースで、「いいづなコネクトEAST」が、人が集まる拠点として活性化していくことを目指す「しごとの学校」構想

佐久間さん「僕はよく長野市にいくんだけど、飲食店でアルバイトしている飯綱町の方が結構多かったんです。飯綱町に住んでいたり、飯綱町の学校に通ったりしているのに、町内に仕事がなくてやむを得ず町外で仕事をしている。その通勤時間で、遊んだり勉強したりできるかもしれないのにもったいないですよね。農家の方からも『畑仕事ができない冬の間にできる仕事はない?』って相談を受けていて。飯綱町の中に働く選択肢が増えればまちが変わるんじゃないかなと思って。」

飯綱町内ではもちろん、長野市でもまちの人の声を聞いている佐久間さん。何気ない雑談が事業のヒントになる

そんななか、「いいづなコネクトEAST」にサテライトオフィスを持つ会社のシステムエンジニアの方との話の中で、アプリテスティング業務が大変だということや、それを請け負う専門事業者があることを知りました。調べてみると、その業態の規模は年々広がっている様子。この立ち話から、佐久間さんは、「もしかしたら、飯綱町内で仕事を生むチャンスなんじゃないか?」と考えました。

佐久間さん「そこで、実際に飯綱町内で人を募ってアプリテスティングの業務をお願いしてみたんです。業務自体は至ってシンプルで地道な作業を要するものですが、みんなすごくきっちり仕事をしてくれて。これはまちの人の気質とすごく相性がいい仕事なんじゃないかって感じたんですよ。だから、もっと雇用を増やせるように事業の規模を大きくしたいんです。」

そのためには、テスターとして働く人たちをマネジメントしたり、テストのチェック項目をつくることのできる人、テスト結果を分析ができる「QAエンジニア(Quality Assuarance)」と呼ばれる立場の人が必要です。現在その業務はテナントの会社の方にお願いしていますが、飯綱町側でできるようになれば、さらに受託する仕事量を増やすことができます。また、アプリテスティングの事業が飯綱町で確立できれば、仕事をするために飯綱町から人が出ていくどころか、都心部からの仕事を飯綱町に持ち込める可能性があるのです。

移住者の自分たちだから聞ける声がある

「ツクリバ」を訪れた人たちの声が飾られている壁。施設内に、雑談のきっかけを生む仕掛けが施されている

佐久間さん「人口1万人のまちでアプリテスティング専門の求人って尖っていますよね(笑)。でも、この事業が軌道に乗ったら、飯綱町だけではなく他の地方でも雇用を生む新しい仕組みをつくれると思うんです。僕たちが『カンマッセいいづな』や『しごとの学校プロジェクト』を通じて、まちに働き方の選択肢を増やすというビジョンを少しでも共感してくれる人であれば、ずっとエンジニア一本でやってきたようなマネジメント未経験の人が仲間に加わってくれても面白いと思うんです。ソフト面は僕らがいくらでもサポートできますから。」

専門性が求められるアプリテスティング事業の求人に対し、もう一つの求人であるコミュニティマネージャーは、「しごとの学校プロジェクト」の運営をしつつ、「ツクリバ」に常駐してまちの人の声を拾い、つなげていくというソフトスキルが求められます。具体的には、どういった能力や素質なのでしょうか。

吉川さん「コミュニティーマネージャーとして働く人は、『場づくり』だけをしたいという人じゃない方がいいと思っています。自分自身も何か好きなことがあって、ここで働きながらもみんなと一緒にその『好き』を形にしていきたいという人が来てくれたら嬉しいですね。みんなをサポートするだけでなく、ゆくゆくは自分も小商いを始めながら、まちの人たちと一緒にやっていきたいという気概を持っている人。ただのサポーターではなくて、その人自身もまちの中での主役になってほしいんです。」

「外のことを知ることで、自分の町がわかる」と話す吉川さん。

佐久間さん「僕は、コミュニティマネージャーという肩書きよりも、『廊下掃除係』みたいな名前でもいいんじゃないかと思うんですよ(笑)。なぜなら、コミュニティマネージャーの仕事は、毎日この場所の運営をしながら、『ねぇねぇ』ってまちの人に話しかけてもらって、雑談ができることが大事だから。」

関係づくりの初めの一歩は散歩から

「ツクリバLOUNGE」にある机はみんなが向き合って座るようなレイアウトになっており、開放的な雰囲気。作業をしていても会話が生まれやすい

とはいえ、まちの外から移住してきた人に対して、「こんなことで困っている」、「実はこういうことをしてみたくて」と、気持ちを打ち明けてもらえるようになるのはなかなかハードルが高いのではないでしょうか。しかし、佐久間さんはまっすぐに「外からきた僕たちだから聞ける声がある」と答えました。

佐久間さん「飯綱町は、人とのつながりが濃くて距離が近い分、一緒に育ってきたまちの人同士だと、『実はこれがやりたいんだ』と、改めて声に出しづらい部分もあると思うんです。その点、移住者の僕たちは、先入観や事前知識がない分、一度関係性さえできてしまえば案外ポロっと気持ちを吐露してくれることがあるんですよ。あとは、それをどう拾って、つなげていけるかですね。」

佐久間さんと吉川さんも、もともとは町外からやってきた移住者です。移住者だからこそ感じる、この町の良いところと、逆に不便だと感じることを伺うと、吉川さんは少し悩んでからこう答えてくれました。

吉川さん「一番最初に感じたのは、佐久間さんの言うように人との距離がすごく近いことですね。東京で働いていた時は、隣近所で暮らす人の顔すら知りませんでしたが、飯綱町ではちょっとしたことからまちの人とつながれるのが面白いです。一度溶け込めば、みんな気にかけて助けてくれます。逆によくないなと感じるのは..、うーん、なんだろう。まちの規模が小さい分、自分の視野が狭くなっていってしまうことでしょうか。まちの課題を解決するためには、外にも目を向けることが必要だと思います。飯綱町の先を行っている自治体などを参照しつつ、いかにこのまちの形に合わせて再現できるかを考えるようにしています。」

佐久間さんは、自分の移住当初を振り返り、関係性づくりのアドバイスをしてくださいました。

日課の犬の散歩がまちでの関係づくりの助けになったという佐久間さん。この日も愛犬「ここまる」ちゃんを連れてツクリバへきていた

佐久間さん「初めの関係づくりも大事ですよね。外からいきなりやってきて、『自分が飯綱町を変えます!』と大手を振って意気込んでも上滑りしちゃう。それよりも、毎日まちを散歩したり、挨拶するところから始めるとか、まちに身を置くことを意識すると良いですね。僕は犬を飼っているので、引っ越して来たばかりの頃はよく犬を連れて散歩をしていましたね。はじめのうちは、挨拶しても返してもらえないこともありましたが、毎日続けているうちに『このまちの一員なんだ』と認識してもらえた。そこからはお互いに声をかけたり雑談したりができるようになり、自然と色々相談しあえる関係になってきました。」

自分の好きなことを、まちの人とわかちあうことで、まちが豊かになっていく

小学校の面影を残しつつリノベーションされた「いいづなコネクトEAST」の館内。このエントランスでもよく立ち話が起こるそう

飯綱町出身ではないおふたりが、こうして飯綱町のための活動を続けられるモチベーションは一体どこにあるのでしょう。その投げかけに対して、不思議そうな顔をするおふたりでしたが、それぞれの思いを共有してくださいました。

吉川さん「僕は、東京で人材系の仕事をしていた頃から、『それぞれが自分を生かして働く』という仕組みをつくることが好きなんだと思います。僕も含めて、みんなが自分の好きなことを活かして働くことで、地域が面白くなって、結果的に飯綱町に人が集まるようになればいいなと思います。」

佐久間さん「この町は周辺の市町村に比べて見栄えのする観光スポットはありません。ただ、驚くほどのきれいな景色や自然があちらこちらにあって生活の一部になっている。その魅力に惹かれて移住をしてきたのですが、知り合う方たちがことごとく面白い人ばかりで(笑) そういった出会いの中で「このまちでなにができるだろう」と考えるようになりました。だけど、まちの中と外で人の話を聞いていると、『飯綱町にいたいのに、仕事をするには外にいかないといけない』という課題が見えてきたので、今回はそれをなんとかしたい。そして今後も、仕事に限らず町内にいろいろな選択肢を増やしたいって考えながら動き続けている感じです。」

最初に飯綱町にきた時、『一体なんなんだ、このまちは?」と、まちに惹きつけられたという佐久間さん

佐久間さんは、あくまで選択肢の一つとして、まちの外に出て働くのは必ずしも悪いことではないと思うといいます。働きたいお店がある、やりたいことがある、外の世界を知りたい。そのためにまちの外に出ていくのであれば、わざわざ引き止める必要はありません。しかし、まちの人の声を聞いていくと、飯綱町で暮らし、飯綱町を好きでいながら、「飯綱町で働く」という選択肢がない現状がありました。まちの人と雑談を重ねることでまちの課題を知り、雑談を元に『ツクリバ』、『しごとの学校プロジェクト』、アプリテスティングの事業等のアイデアが生まれてきました。

佐久間さん「それぞれの事業はバラバラに見えるけど、出どころも、目指す先も一緒だし、全部がつながっていったらきっと面白い。マルシェだけで稼げないなら、空いた時間でアプリテスティングのバイトをすることができるし、逆に時給がいいからってアプリテスティングのバイトをしにきた学生が、『ツクリバでなんかおもしろそうなことやってるぞ』って立ち寄ってくれたら、何か生まれるかもしれないよね。」

吉川さんは、「地域をよりよくしたい」という意識だけでなく、「自分を生かして働く」という軸を持った人が仲間に加わることを楽しみにしている。

吉川さん「頑張らなくちゃいけないとか、たくさんお金を稼がないといけないとかじゃなくて、とにかく『楽しい』を大事にしていきたいですね。そのために、『ツクリバ』に常駐して、『あなたは何が好きなの?じゃあやってみようよ』と話ができる仲間が増えたらうれしいです。」

自分の好きなこと、自分にできることを、まちの人と分かち合っていく。まちの人の声を聞いて、つなげて、かきまぜる。「好き」、「楽しい」をエネルギーに生まれる変化は、これからの飯綱町をきっと豊かにしていくはずです。

そんなビジョンを形にするために、今回募集するのは「コミュニティマネージャー」と、「テレワーク組織・アプリテスト業務のマネージャー」。ふたつの仕事に共通している必要な要素は、吉川さんや佐久間さんのようにまずはまちの人の声を聞くことです。そして、聞いた話をさらに他の人やまちでのできごとにつなげられる、発想のやわらかさも求められます。

例えば、庭の木を切りたいという人がいる一方で、昔林業をしていたけれど今は仕事がなくて困っているという人がいる。それぞれの話を聞くだけなら、それらはただの愚痴で終わってしまいます。けれど、そのふたりをつなげることができたら、地域の暮らしがよりよくなるだけでなく、ただの「お手伝い」をさらに小さな事業に落とし込めるかもしれません。

そうやって、地域の課題と、まちの人のできることや好きなことを混ぜてつなげていけたら、飯綱のまちはもっと面白く、もっと豊かになっていくはず。あなたも、自分の持っている「好き」や「できること」を、飯綱町の中にまぜていってみませんか。

文 風音

募集要項

[ 会社名/屋号 ]

飯綱町 企画課 地域振興係/株式会社カンマッセいいづな

[ 募集職種 ]

1.創業支援に関する業務(コミュニティマネージャー等)
2.しごとの創出に関する業務(テレワーク組織の構築・運営・管理、『アプリテスト業務』の品質管理エンジニア等)

[ 募集人数 ]

2名(各業務1名)

[ 募集形態 ]

地域おこし協力隊(業務委託契約)

[ 委嘱形態及び期間 ]

(1)町と個人請負契約を締結して活動します。
※町との雇用関係はないため、健康保険及び年金保険料等は自己負担となります。国民健康保険、国民年金に加入してください。
(2)町が委託する業務以外の業を自由に行うことができます。
(副業を行うことが可能です。ただし、委託業務遂行の支障にならない範囲での行動をお願いします。)
(3)協力隊員は町長が委嘱し、委嘱期間は委嘱の日からその年度の3月31日までを最初の委嘱期間とします。
(4)次年度以降の委嘱については、活動状況や実績を勘案して委嘱期間を更新することができます。(最長3年まで)
(5)なお、委託型地域おこし協力隊員としてふさわしくないと判断した場合は、期間中であってもその職を解くことがあります。

[ 募集する隊員の業務概要 ]

NO.1 創業支援に関する業務
・世代・性別を問わず、誰もが新しいビジネスにチャレンジできるよう、事業(創業)相談の受付や提案、また、小商い講座等の運営や、イベント企画を実施しながら起業に関するサポート等を行っていただきます。 具体的には下記の内容を主な任務とします。
【業務概要】
① 事業(創業)相談の受付
② 起業に関する講座の運営
③ 起業に関するイベント企画
④ SNSなど情報媒体を利用した情報発信
⑤ その他、飯綱町の創業支援に関する活動

NO.2 しごとの創出に関する業務
・雇用にとらわれない新しい仕事を創るために、テレワークの組織構築や運営、また現在実施しているアプリテスト業務のテスト計画の策定や品質管理をしながら、事業の拡大を行っていただきます。 具体的には下記の内容を主な任務とします。
【業務概要】
① テレワーク組織の構築・運営・管理
② アプリテスト計画の策定・管理
③ アプリテスト業務の品質管理
④ SNSなど情報媒体を利用した情報発信
⑤ その他、飯綱町のしごとの創出に関する活動

[ 委託料 ]

月額233,000円

[ 活動地 ]

いいづなコネクトEAST(旧三水第二小学校) 長野県上水内郡飯綱町赤塩2489

[ 活動日数・時間 ]

活動日数や活動時間は、当初の活動計画、委託契約に基づいて決定します。

[ 活動内容 ]

飯綱町委託型地域おこし協力隊員設置要綱及びこの募集要項に基づき、「募集する隊員の業務概要」に掲げる事業の活動に取り組むものとします。

[ 活動に要する経費の負担等 ]

町の予算の範囲内の額で、委託料とは別に活動費より支出します。活動費は以下の経費を想定しております。 なお、活動計画及び活動実績報告を町に提出していただきます。

(1)住居の家賃(光熱水費や引っ越しにかかる経費は個人負担となります)
(2)活動にかかる車両のリース料や燃料費
(3)研修費・出張にかかる旅費
(4)通信費
(5)その他活動に要する経費(単に生活に必要なものと判断される消耗品などは個人負担となります)

[ 応募要件・求める人材像 ]

<応募要件>
(1)現在、条件不利地域(過疎法、山村振興法、離島振興法の指定地域)以外の都市地域に居住し、飯綱町地域おこし協力隊員として採用後、飯綱町に住民票を異動し、地域おこし協力隊員の任期終了後も地区に定住する意思がある方で、かつ、過去に飯綱町に住所を定めたことがない方
(2)令和5年4月1日時点で、年齢が20歳以上概ね40歳以下の方(性別は問いません。)
(3)心身ともに健康で、まちづくり活動に意欲と情熱を持って活動できる方
(4)地域の行事に積極的に参加し、地域とのコミュニケーションを大切にできる方
(5)土日及び祝日の行事参加や夜間の会議出席など不規則な職務に対応できる方
(6)普通自動車免許を所持し、実際に運転できる方
(7)基本的なパソコンの操作(エクセル、ワード、メール等)ができる方
(8)地方公務員法第16条に定められている欠格条項に該当しない方

『NO.2しごとの創出に関する業務』のみに追加で求める応募要件
(1)アプリテスト業務の経験: アプリテストプロジェクトの実施やマネージメントの経験。テスト計画の策定や品質管理、テスト結果の分析などの知識や実績。
(2)テスト技術の専門知識: テスト手法やテストツール、デバッグ技術などに関する知識や経験。

<求める人物像>
・自分なりの考えを持ち、自発的に行動ができる方
・仕事を進めるうえで、人間関係やコミュニティの重要性を理解している方
・自分自身もやりたいことがあり、学びを深めていきたい方

[ 選考プロセス ]

第1次選考(書類選考)
※WEBフォームからのエントリー後に、個別に提出していただきます。
書類選考の上、結果を応募者全員に文書で通知します。

第2次選考(面接)
第1次選考合格者を対象に面接(会場:飯綱町)を行います。なお、面接に要する交通費等は個人負担となります。

最終選考結果の報告
最終選考結果は、第2次選考者全員に文書で通知します。
※住民票の異動は、必ず委嘱日以降に行ってください。それ以前に住所を異動させると応募対象者でなくなり、採用取り消しとなる場合があります。

[ 応募受付期間 ]

随時(定員となり次第受付を終了します。)

[ その他 ]

よろしければこちらもご覧ください。

いいづなコネクト
長野県飯綱町

※この求人募集は終了いたしました。ご応募をありがとうございました。

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