「もしかして、移住希望の方ですか?」

「ようこそ松川村へ!」

村役場、観光協会、ふらっと訪れたカフェ。取材のために訪れた長野県松川村内で、村のパンフレットを片手に歩いていたら、すれちがう人が度々、声をかけてくれました。

北アルプスの麓に位置し、美しい田園風景が広がる長野県松川村。松本市や安曇野市にもアクセスがよく、利便性と田舎暮らしの良さが調和したこの村では、村を挙げて移住・移住促進に力を入れています。

今回の募集は、地域おこし協力隊。子育て世代の定住サポートという切り口から移住希望者や新規移住者に寄り添い、誰もが楽しく暮らせる村をつくる仲間を探しています。

訪れたのは、松川村役場内にある、「噂の田舎へ案内係」。ちょっと変わった名前のこの係では、村への移住を検討している方々へのPR活動や、新規移住者のサポートを行っています。係長の青沼宏和(あおぬまひろかず)さん、同係で地域おこし協力隊として活動する西村耕平(にしむらこうへい)さん、定住アドバイザーの小寺珠枝(こてらたまき)さんにお話を伺いました。

移住者目線で、一人ひとりに寄り添ったアドバイスを

観光スポットでありながら、地域の人々の憩いの場でもある「ちひろ公園」

長野県松本市の梓川地区から、安曇野市、池田町、松川村、大町市南部の4市町村にかけて広がる安曇野(旧安曇平)という地域。なかでも松川村は、「安曇野の原風景を残す最後の村」といわれるほど、豊かな自然と暮らしやすさが調和した村です。

村の中央を国道147号線が通り、川沿いには「北アルプスパノラマロード」が、西の山沿いには通称「山麓線(県道306号線)」が南北に通っています。JR大糸線の駅が3駅もあるなど交通アクセスも良く、近隣市町村への通勤・通学・買い物にも困りません。

松本市、安曇野市から通勤圏でありながら、北アルプスエリア有数のリゾート地の白馬村まで車でおよそ40分と、登山、トレッキング、山菜狩りやウィンタースポーツなどのアクティビティが季節を問わず手軽に堪能できる環境でもあります。

そんな魅力溢れる松川村ですが、少子高齢化による人口減という課題に直面しています。

協力隊員は、松川村役場内にデスクを持ち活動していくことになる

今回の受け入れ先となるのは、松川村役場の「噂の田舎案内係」。この係に所属し、移住・定住促進に取り組んでいるのが、総務課の青沼さんと現役の地域おこし協力隊である西村さんです。

青沼さん「松川村は、平成28年までは村としては多いといわれる1万人の人口がいたんです。ですが、年々少しずつ人口が減少していき、平成29年には人口1万人を切ったので、村をあげて移住に力を入れるようになりました。」

「噂の田舎案内係」の仕事は、オンライン・オフラインでの移住相談活動や、移住希望者向けのパンフレットやポータルサイトの作成、県内外での移住セミナーへの出張など、村の内外で松川村の良さを伝えていくことです。その他にも、空き家バンクの運営や空き家の利活用、結婚支援や、補助金申請のサポート、協力隊のまとめ役を行うことも。対外的な仕事から、きめ細かいサポートまで、業務は多岐に渡ります。

役場の裏側にある、多目的交流センターすずの音ホールで話を伺った(写真左から小寺さん、青沼さん、右が西村さん)

松川村では、これまでにも協力隊員を募集し移住促進のための活動を行ってきました。現在「噂の田舎案内係」として活動している西村さんも、3代目の協力隊員です。なぜ村の人間ではなく、外から来た協力隊に移住促進事業を任せているのかというと、移住者と同じ目線で相談に乗ってほしいからだそう。

また、松川村には移住希望者・新規移住者の不安や困りごとの相談に応える6名の「定住アドバイザー」がいます。実際に松川村に移住し、定住した先輩たちが、村の生活環境、文化、住宅環境、地域コミュニティについてアドバイスをしてくれる内容になっています。アドバイザーの一人である小寺さんも、今からおよそ20年前に奈良県から松川村にきた移住者です。主に、子育て、野外保育、自家菜園のやり方など、村での自給自足な暮らしについて相談に乗っています。

「安曇野ちひろ美術館」(写真奥)にはいわさきちひろの水彩画や絵原画などが展示されており、松川村の村民は無料で入館できる

小寺さん「夫が転職するにあたり、勤務地が安曇野市になり、せっかくなら北アルプスに近くてのどかなところがいいと思い松川村に移住しました。長野県ならではの雪の問題や、子育ての環境など、実際に暮らしてみないとわからないことがどうしてもありますよね。私が経験したことならいくらでもお伝えすることができるので、移住を検討されている方と同じ視点で、いろいろとお話させてもらっています。」

「子は村の宝」。松川村の特色を押し出した、尖ったPRの仕方で差別化を図る

しかし、人口減から移住・定住促進に取り組む自治体は数多くあります。すでに村を挙げて移住促進に力を入れている松川村ですが、今後は村の特色の一つである「子育てのしやすさ」をもっと押し出し、他の自治体との差別化を図りたいという思いを持っています。

歴代の地域おこし協力隊と一緒に、移住・定住促進に取り組んできた青沼さん

松川村役場の総務課は、平成29年から移住促進に専門で行う係を立ち上げました。立ち上げ当時の名前は、人口一万人規模の村に戻すことを目指した「1万人復活特命係」。そのうちに、ただ人口を増やすのではなく、「定年を迎え第二の人生をスタートする場」、「本格的に農業に取り組みたい」、「北アルプスの雄大な自然環境に惚れ込んで」、「豊かな自然環境の中で子どもたちをのびのびと育てたい」など、温めてきた自分の夢を実現できる「噂の田舎」として松川村をアピールする方針へと変わってきました。

青沼さん「村の良さを伝える上で、『自然が豊かですよ』、『ご飯がおいしいですよ』だけでは、どこの地域も一緒になってしまいますよね。移住希望者の方とお話する中で、よく聞くのが、子育てがしやすそうだから松川村に惹かれたという声でした。そこで今回の募集では、さらに一点尖ったやり方で地方移住を考えている方にアピールしようと考えたんです。」

西村さん「松川村は『子どもは村の宝』というスローガンを掲げており、0歳から高校3年生までの医療費の無償化、小中高の入学祝金、小中学校の給食費助成制度や、通学で村外へ通う高校生への補助金交付など、子育て世代向けの補助金・支援制度が充実しています。また、制度面だけでなく、『村の子どものために何かしてあげよう』という空気感も村民の間に醸成されているように感じます。」

他にも、不妊・不育治療の自己負担額を2分の1補助する「こうのとり支援事業」、出産祝いに天然木で作った木工品をプレゼント、母乳相談等の費用を助成、チャイルドシート購入費補助など、松川村には独自の子育て支援制度が。

「リンリンパーク」の愛称で親しまれる松川中央公園

小寺さん「子育てでは、豊かな自然資源もポイントです。村には気軽にキャンプができる高原や、水遊びができる綺麗な川もありますし、のびのび遊べる公園が18カ所もあります。それから、松川村は、アルプス山脈が育んだ豊かで美味しい水がありますし、学校給食には地域の有機野菜も使われていて、食育にも適した環境があるんです。」

さらに、松川村役場の北側には、高校生までの子どもが自由に自習や読書、スポーツができる施設・「子ども未来センターかがやき」があります。「児童クラブ」のほかにも、「子ども教室」という制度もあります。格安な年間費で、料理教室や陶芸体験、スポーツ体験、夏祭りなどの体験ができるほか、バンド部や琴部などの部活動にも親子で参加できます。

「かがやき」内にある「おひさま広場」。床暖房を完備した乳幼児のための広場で、遊具や絵本などが楽しめる

小寺さん「“三九郎”と呼ばれる、地域ぐるみで行う伝統行事もあります。松川村は、自然豊かな田舎でありながら、子どもに幅広く文化的な体験をさせられますし、親が安心して子どもを遊ばせられる環境が整っているんです」

孤立化を防ぐためには移住後のサポートが必要

今回の協力隊の募集は、移住促進のさらにその先、「子育て世代をターゲットとした定住支援」です。プロジェクト設定の裏側には、移住支援を行ってきた中で聞こえてきた親世代からの声がありました。

3年前に地域おこし地域おこし協力隊として松川村にやってきた西村さん。任期終了後も松川村に定住する

西村さん「子育てのしやすさに惹かれて松川村に移住してきても、地域に馴染めずに数年で村を離れてしまう人がいるんです。実際に、役所にも『移住してきたけれど孤立している』という問い合わせが年に数件あります。表に出てきている声があるということは、見えないところで悩んでいる人がもっといるかもしれない。」

公園や、「かがやき」など、村営の子どもが集まれる場所があっても、親御さん同士のつながりや、親世代の移住者と地域の人のつながりまではサポートしきれていないという西村さん。子どもに何かあった時に預ける先がない、誰に頼ればいいかわからないなど、孤独感を感じてしまっている親御さんたちの不安を解消するためには、移住してきた家族を孤独にさせないための環境づくりが必要だと考えています。

移住者であり、松川村で子育てを経験した当事者でもある小寺さんに、移住当時のことをお聞きしました。

小寺さん「私たち夫婦はたまたま一戸建ての借家を借りることができたんですが、隣組の人たちがとても良い方たちだったんです。子育て中も、近所の家の人が子どもを見てくれたりとか、野沢菜の漬物をお裾分けしてくれたりしました。地域の方々と、親戚じゃないけど親戚みたいな関係がつくれたんです。子育てで大変な時期に、孤独感を感じずに済んだことは、その後の定住を決める上で大きかったと思います。」

隣組とは、戦後に作られた町内会よりさらに小さい単位の地域コミュニティのこと。今ではもう残っていない地域もありますが、小寺さんの移住した地域には隣組の制度が残っており、回覧板の配布や、冠婚葬祭の手伝い、地域の清掃などを通して自然と地域の人たちと関わりが生まれたそう。

小寺さんは、子育て中に地域コミュニティに助けられたことが定住につながったという

小寺さん「小さい子どもを育てている時は、親は子育てに手一杯で地域コミュニティと関係性をつくるどころじゃありませんよね。私はたまたま地域との関わりが自然とある中で子育てができましたが、移住者がみんなそんな環境に入れるとは限らない。それに、つながりがもともとないなかで、自分から積極的に人と関わりにいくのは、奥手な方にとっては難しいことですし、密な人付き合いが苦手な人もいますよね。状況は人それぞれなので、個々のニーズに合ったコミュニティが地域にあればいいなと思います。」

青沼さん「移住を促進している私たちとしても来てもらっておしまい、ではいけないと思っています。そのため今回募集する協力隊員には、子育て家族が住みやすい村になるよう、つながりが自然発生していくような環境を整えてほしいと考えています。」

移住・定住の促進は「好きなことを人に伝える仕事」

協力隊員は、青沼さんたちと一緒に「噂の田舎へ案内係」として役場で働きながら、子育て世代の移住者の移住・定住に向けた支援を行っていきます。どんな人が協力隊に向いているのでしょうか。

「噂の田舎へ案内係」では、随時オンラインでの移住相談を受け付けており、ざっくばらんな話ができる

青沼さん「移住や定住の相談にのるということは、移住を検討する人にとって最初に出会う村人になるということでもあります。いわば“村の顔”となる人ですから、人とコミュニケーションを取ることが好きな人、話すのが好きな人がいいですね。ゆくゆくは移住・定住促進につながるいろんなイベントを企画してほしいと思っているので、地域のいろんな人と関係性を築くことができるバランス感覚を持ち合わせている人にも来てほしいです。でも、一番はやっぱり松川村を好きになってくれる人ですね。」

現役の地域おこし協力隊員である西村さんは大の登山好き。協力隊になる前でも、毎週のように地元である神奈川県から長野県まで通っていたそうです。当時は、薬剤師として医薬品の開発に携わっていた西村さん。祖父から言われた、とある言葉がきっかけで働き方を考え直すようになりました。

西村さん「自分のおじいちゃんが亡くなる前に、冗談混じりに『死ぬ前にやり残したことはない?』と聞いたら、『1ミリもない』と真顔で言われたんです。それが本当にかっこよくて。同じように、僕も人生を振り返ってみた時に、『このまま終わったら後悔するな』と思い、心からワクワクできるような仕事がしたいなと決意しました。」

自分にとってのわくわくする瞬間とは、自分の好きなことを誰かに伝えているときだと気がついたという西村さんは、自分の好きな登山や自然の良さを伝える仕事はないかと調べていきます。そのなかで辿り着いたのが、地域おこし協力隊という働き方でした。

西村さん「『好きなことを人に伝える仕事』で検索したら、偶然、『移住アドバイザー』という仕事があることを知って、その中で見つけたのが松川村でした。今思えば、登山する時に頻繁に訪れていた土地ではあったのですが、松川村という地名は認識していなくて。調べていくうちに、北アルプスをはじめとする自然や、僕の好きなものがいっぱい詰まってることに気がついて。直感的に『これだ!』と思いました。」

松川村役場の窓口で、移住希望者の相談にのる西村さん

そんなご縁から松川村役場の「噂の田舎へ案内係」に着任した西村さんですが、もうすぐ任期が終了します。協力隊の先輩として、どんな人が松川村の協力隊に向いているのか伺いました。

西村さん「僕たち協力隊の最終的な目標は、協力隊という制度を入り口に地域に溶け込みながら自分にできる仕事を探し、任期終了後も地域に定住することです。『こういうことをしてみたいんだよね』という夢やアイディア、ビジネスにつながるような具体的なスキルがある人や、『こんなことができるかも?』と妄想できるような想像力が豊かな人なら、活動しやすいと思います。」

小さな声を拾うことで、自分のやるべきことが見えてくる

協力隊の任期は3年間。子育て世代の定住サポートという切り口から、協力隊員は自分発のプロジェクトを立ち上げていくことになります。1年目は、まず村のことを知る期間。地域に自ら入っていきながら、松川村の子育ての現場や村の人たちが感じている課題を見つけていくことになります。2年目からは、見えてきた課題を元にした企画の立ち上げや移住相談にのる活動など徐々にアクションを起こし、3年目は任期終了後も村で生業を持ち、定住するための足がかりをつくります。

ご自身も協力隊としてさまざまな試行錯誤を繰り返してきた西村さんは、「村で何か活動をするためにも、まずは自分から村のいろいろな人とのつながりをつくることが大事だった」と振り返ります。

業務の一つである移住促進のためのパンフレット等の作成も、少しずつ村を知っていくきっかけになる

西村さん「僕自身は、1年目から『とにかく何か起こさないと!』と着任直後から古民家を買い取り、コミュニティスペースをつくろうとしていたのですが、周囲の反応は薄く、協力者もなかなか見つからない。焦っては空回りする1年でした。今思えば、当時は自分がやりたいことだけを一方的に村に押し付けていたんですよね。」

1年目が終わり、「自分がやろうとしていることは本当にみんなが求めていることなのか?」と立ち止まって考えてみた西村さんは、初心に立ち返り、2年目は地域のことを『知る』ことから始めていきました。すると、徐々に自分にできることが見え始め、最終的には当初のアイディアからやりたいことが180度変わったといいます。

着任直後は、気持ちがすれ違うこともあったという青沼さんと西村さん。今ではすっかり息の合ったコンビだ

西村さん「自分でイベントをつくろうとする前に、まずは地域にあるイベントに参加してみようと考え直したんです。そこで、地域で活躍するキーパーソンの方々と出会えました。みなさんと話すなかで、とにかく場をつくればいいというわけではなく、地域にどんなお困り事があるのかを知ってから、その手段として場をつくることが必要だなと。そこから、地域のなかの小さな声に耳を傾けるようになっていった感じですね。」

例えば、西村さんがご自身の活動を通じて立ち上げた「まごサポ」は、「なにかあったときに、ただ『大丈夫だよ』といってくれる人がいたらうれしい」という子育て世代と、いつも自分に「大丈夫、大丈夫!」と声をかけてくれる地域の高齢者をつなげることができたら、課題解決につながるのでは?というアイデアから生まれたサービスです。そのほか、「共働きで食事を作る余裕がない」という子育て世代と、「地域の伝統的なお惣菜の味を絶やさず守りたい」と人たちのをつなげたシェアキッチンの立ち上げなど、村の人の小さなお困りごとを「聞く」ことから生業をつくっています。

「ここで暮らす」意味は、人とのつながりから生まれていくはず

子育て世代が地域や人とつながるためのサポートをするという今回のプロジェクト。プロジェクトの内容、お料理教室になるのか、スポーツ体験になるのか、カフェのような形態になるのかは、着任した隊員や村の人たちの声次第です。

小寺さん「子育て世代といっても、家庭によってタイプが違うので、それぞれの好きなジャンルで、親子で関われるような場があれば、より居心地がよくなるのかなと思います。特に、移住したすぐの頃は頼れる身内が近くにいない人も多いので、身内じゃなくても安心して甘えられるような関わり合いをつくるきっかけがあればいいな。子どもを育てている親からすると、決まった時間や場所に合わせて行くのは結構大変だったりするので、行きたい時に行ける場所があるとありがたいですね。」

松川村の協力隊の場合は、勤務時間中はずっと役場の中にいなければいけないわけではなく、副業を持ちながら仕事ができたり、新規事業のための補助金もおりるため、活用の仕方によっては自分の場所をもちながらの、自由な働き方が可能になります。

県外で開催される移住セミナーで移住希望者の相談に乗ることも

西村さん「イベントとかよりは、日常の延長に立ち寄れるような仕組みがあるといいなと思いますね。間借りでカフェをやりながら移住・定住に相談も乗るみたいな働き方もできます。特に、2年目以降は、役場の仕事から、自分のやりたいことにかける時間の割合を増やしていってもらっていっても構いません。」

青沼さん「僕からみても、西村くんは1年目より2、3年目の方がいきいきしていて本当に楽しそうですね。これまでにも、卒業した隊員が空き家を改修してゲストハウス&カフェバーを営みつつ、定住アドバイザーとしても活動してくれている事例もあります。役場としても、隊員がやりたいことと、地域がやりたいことをしっかり掛け合わせられるようなアドバイスをしつつ、一緒に活動していきたいですね。」

「正直、松川村で起業して定住しようとするのは難しいですよ。ここまでくるのは本当に大変でした」という西村さん。しかしその表情は明るい

協力隊卒業後も、松川村に定住し、自分の生業を続けて行くという西村さん。3年間の活動を通し、定住の決め手になったのは何だったのかを聞くと、「ここが好きだからです。自然や景色はもちろん、人が好きなんですよね」と答えてくれました。

西村さん「松川村に来てから、自分が知らないことに巻き込んでくれる人たちにたくさん出会いました。一緒に醤油づくりをしたこともありますし、『劇に出ない?』と誘われて出てみたら、結果的に主役になったこともあります(笑)。自分の手伝ってほしいことを話したら、『じゃあこれも手伝って』と、関係が深まっていきました。頼れる人がいるし、自分も誰かに頼られていると感じるようになると、それが松川村を離れない理由になっていく気がします。」

青沼さん「『松川村はとっても良いところです、住みやすいです』って外にアピールするよりも、村に西村くんや小寺さんのような人が増えてくのが一番なんです。今回の募集の切り口は子育て世代のサポートですが、目指しているのは村のみんなが顔見知りになって、楽しく生活ができる明るい村です。最終的には、村で暮らす全員が定住アドバイザーになったらいいなと思います。」

困った時に頼れる人がいる安心感や、自分が誰かに必要とされている感覚があれば、孤独は次第に薄れていきます。そのためにも、まずは自分が松川村に溶け込み、村を好きになることから。そして、人を巻き込み、時に巻き込まれ、みんなと一緒に「松川村で暮らし続ける理由」をつくっていってみませんか。

文 風音

募集要項

[ 会社名/屋号 ]

松川村

[ 募集職種 ]

移住定住アドバイザー

[ 取り組んでほしい業務 ]

〇移住定住促進活動
・移住者目線による移住相談活動(個別相談、オンライン相談、移住セミナーなど)
・移住定住施策の推進活動(体験ツアー、お試し住宅など)
・子育て世代を中心とした移住者などの交流会などイベント企画、運営
・移住希望者への情報発信(HP、SNSなど)
・空き家対策及び空き家バンクの利用促進 など

[ 雇用形態 ]

地域おこし協力隊

[ 給与 ]

月額192,200円程度 (期末手当2回、昇給制度あり)

[ 勤務地 ]

松川村役場 総務課 噂の田舎へ案内係

[ 活動時間 ]

勤務時間:週37.5時間。 ただし、イベント等により時間外に勤務を要する場合があります。
(休日勤務は振替対応)

[ 休日休暇 ]

※土日・祝日 年次有給休暇のほか、特別休暇制度があります。

[ 昇給・賞与・待遇・福利厚生 ]

1.健康保険、厚生年金、雇用保険に加入可能(個人負担有)
2.松川村職員互助会に加入可能(任意・月額会費制)
3.研修費、研修等に係る旅費は予算の範囲内で村が負担
4.週休日や勤務時間外において、隊員活動に差し支えない範囲で副業可能
5.松川村内の住宅に居住する際の家賃は村が負担(月額60,000円以内としま す)。また、入居に要する経費(引越費用、敷金、礼金、家具・家電など の備品などの購入費)については隊員の負担とします。

[ 応募要件・求める人材像 ]

<求める人物像>
・人と話すことが好きで、積極的にコミュニケーションがとれる方
・地域にとけこめるバランス力のある方
・松川村に愛着をもてる方
<必須要件>
1.現在お住いの地域が特別交付税措置に係る地域要件※3を満たしている方(3大都市圏をはじめとする都市地域等)に居住し、活動開始日までに松川村へ住民票を異動し、協力隊の任期終了後も松川村に定住する意欲のある方
※3…総務省の地域おこし協力隊「特別交付税措置に係る地域要件確認表」をご確認ください。
2.地域おこし協力隊員の意義を理解し、活動に対して意欲と情熱がある方
3.普通自動車運転免許証を取得している方
4.土日祝日の勤務等を含めたシフト制の勤務体制に対応できる方
5.ワード、エクセル、メールやインターネット閲覧など基本的なパソコン操作及びSNSの活用ができる方
6.活動開始日時点、20歳以上50歳以下の方
7.1年以上継続して活動ができる方

[ 選考プロセス ]

1.第1次選考 書類選考を行い、選考結果を応募者全員に文書で通知します。
2.第2次選考 第2次選考(現地ツアー+面談)
・第1次選考者には、現地体験ツアー(おためし協力隊)に参加していただき、現場の確認やワークショップなどによる体験を行っていただきます。
・合わせて、松川村役場で面接を行います。日時・会場等詳細は、第1次選考結果の通知とともに合格者へお知らせしますので、応募する方はあらかじめご了解願います。
3.結果の報告 第2次選考の受験者全員に文書で通知します。
※応募人数の多少にかかわらず、採用しない場合もあります。

[ その他 ]
よろしければこちらもご覧ください。
松川村移住ポータルサイトHP

※この求人募集は終了いたしました。ご応募をありがとうございました。

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